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ダートゥのバランスと消化力の関係

インドの伝統医学であるアーユルヴェーダでは、生命活動をするうえでの基本的な7つの身体要素をダートゥといいます。
ダートゥは体内に取り込んだ栄養素を消化し代謝することで組織を生成し活性化します。
アグニは消化・代謝の炎ともいわれていて栄養素を消化し代謝する役割を持っています。
アーユルヴェーダの消化は一般的に考えられている消化とは違い、体内に取り込んだ食べ物から得られた栄養をエネルギーに変えて吸収することを意味しているので、アグニは胃腸や肝臓はもちろん7つのダートゥにも存在しています。
消化が正常な働きをしている場合は、きちんと消化吸収された栄養物が血液や筋肉・神経組織といった様々な身体組織に運ばれていきます。
しかし、身体の状態が悪くなったり、食べ過ぎによって過剰な量の食べ物が消化器官にはいってくると、消化の炎であるアグニが正常の働きをすることができなくなってしまいます。
適切に消化できなかった食べ物は未消化物となり栄養として身体に吸収されることはありません。
その結果、体内に過剰に蓄積し吸収されてしまう事によって病気などの身体異常を引き起こす原因となってしまいます。
これらの未消化物の事をアーマといいます。

ダートゥの消化・代謝の流れと老廃物

アーユルヴェーダというインド伝統医学である、生命の科学とも呼ばれるものがあるのですが、これは代替医療、また予防医学とも言えますし、生命哲学とも言えるのです。
そして、このアーユルヴェーダにおけるヨガ・瞑想などの健康法、食事法などがあります。
また、ダートゥという体を組織する7つの構成要素、それからダートゥにおける老廃物があるのです。
構成要素は血漿、血液、筋肉、脂肪、骨、骨髄・神経、生殖器官の7つです。
この老廃物は消化や代謝する際に生じる、便・尿や汗などのことで、マラとも呼ばれます。

ダートゥについてなんですが、これにおいては体の中に取り込まれた栄要素が、消化や代謝される際にその組織が作られて、活性化するとされますが、消化や代謝の流れにはちゃんと順序があります。
そして、消化や代謝の働きを、アグニとも呼ぶのです。
このアグニは胃腸や肝臓など体の中のあらゆる場所に存在するもので、消化・代謝の炎とも呼ばれます。
この炎が燃えた際の燃えカスである老廃物がマラとされます。
また、バランスが崩れると、この炎は強過ぎる状態になり、消化が偏ってしまうのです。
食べ過ぎた場合、この炎は正常に働くことができなくなるのです。

7つのダートゥについて

7つのダートゥは、血漿リンパのラサと血液のラクタと筋肉のマーンサと脂肪のメーダスと骨のアスティと骨髄のマッジャと生殖組織のシュクラで、それぞれ身体を構成している組織のことです。
食べ物を摂取して消化すると血漿ができます。血漿から血液ができ血液から筋肉ができ、筋肉から脂肪ができ脂肪から骨ができ、骨から骨髄ができ骨髄から生殖組織ができるという食べ物の消化と代謝の順番によって、次々にダートゥができるという考えです。
ダートゥの7要素は、身体の生命活動の基本です。消化の火であるアグニによって摂取した食べ物から、最終的に活気や活力のオーシャスが生み出されます。
必要な栄養素を摂取する正しい食事をすることで、十分な栄養が行き渡り美容にも健康にも良い環境作りになります。その結果、病気の治療や予防や肌や顔のツヤや若返りなどの効果が期待できます。
逆に十分な栄養素がない場合、逆方向に栄養を奪っていき、免疫力が低下することで様々な病気に罹りやすくなり、不健康になっていきます。
アグニが正常に働かないことでも排泄に異常が起こり、病気になります。
病気の治療よりは予防に重点を置く考えで、心身のバランスを保ち健康を維持することを目指します。

ヴェーダって何?

ヴェーダとは、紀元前1000~500年頃にかけてインドで編集された、宗教文書の総称です。
もともとは、「知識」という意味です。
バラモン教の聖典であり、長きに亘る口述や議論が書き留められています。
そして、これは大きく四つの分野に分かれています。
「本集」は「サンヒター」と呼ばれ、祭詞や呪詞などの「マントラ」で構成されている、中心的な部分です。
「祭儀書」は「ブラーフマナ」と呼ばれ、散文形式で書かれた物です。
祭式の手順などが説明されています。
「森林書」は「アーラニヤカ」と呼ばれ、祭式の説明と哲学的な説明が書かれています。
内容的には、ブラーフマナと、後述する「ウパニシャッド」の中間に位置します。
ウパニシャッドは奥義書であり、インド哲学の源流でもあります。
一つのヴェーダには、複数のウパニシャッドが含まれており、それぞれに名前が付いています。
また、これらは祭官ごとに四つの種類に分けられ、4掛ける4で16種類があることになりますが、実際には、もっと多くの種類に分けられています。
要するに、ヴェーダは一大蔵書と言えますが、現存する物だけでもかなりの多さであり、古代の学派の文献などを合わせると、非常に厖大な量になります。

アーユスとは

アーユスの概念は古代インドにおいて編み出された、サンスクリット語で生命の意味を指す言葉です。アーユスの概念を生み出した古代インドにおいては、同じくサンスクリット語で知識を意味するヴェーダと呼ばれる世界観が信じられており、アーユスもその中に語られる概念です。ヴェーダの世界観において、森羅万象を指す「宇宙」は、創造と維持と破壊を繰り返すものと考えられており、そうした宇宙の活動の中に、人々は生き、またあらゆる事物も宇宙の活動により現れるものと捉えられていました。なので、ヴェーダには、あらゆるものを固定的でなくうつり変わるものとして捉える観念があります。全てのものは、生滅を繰り返す万物流転の中で現れてくるのです。ヴェーダの根本にはそうした観念があるのですが、ヴェーダはまた、変わらない不変の存在も想定しています。それが、プルシャと言われるもので、変わりゆく事象とは異なり、不変の存在そのものとして定義されます。また、プルシャは不変として、変わりゆく万物を内包する静的なものとされています。プルシャが静の面をもって世界を内包するのに対して、動的な面をもって世界を創造するものが、プラーナです。プラーナは世界を創造するエネルギーであり、「宇宙」をあらしめる要素の一つです。

目的

リラクゼーションや美容関係でアーユルヴェーダという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
何となく体に良さそうで、エステのようなもだと思っているかたは少なくないでしょう。
アーユルヴェーダとは生命科学という意味で、サンスクリット語からきています。
アーユルヴェーダの目的は2つあります。
一つは、いつまでも健康でいられること、そしてもう一つは、病気を治し長生きできること。
病気治療や健康維持を目的として、古代インドで説かれた学問なのです。ある一説では発祥は5000年前とも言われています。
アーユルヴェーダは医療知識や医学にも大きな影響を与え、古代から長い年月をかけ、現在に受け継がれてきたのです。
アーユルヴェーダの特徴は心と体を一体とし、単にかかった病気を薬で治すという事だけではなく、精神的な根本の部分から改善していこうという考えです。
この学問は医学だけでなく大宇宙や自然の流れとも深く関わっています。私達人間の存在と神や宇宙は繋がっており、複雑に絡み合っていると言われています。
天体、天文学、占星術もその一部とされています。
現代で人気の瞑想やヨガも含まれます。ヨガによって体をほぐし、瞑想で心を落ち着かせ、浄化する。この行いはアーユルヴェーダの考えそのものと言えます。

定義

アーユルヴェーダを代表する古典医学書のひとつであり、2000年以上に渡って使われ続けたチャラカ・サンヒターの定義は、「ヴァータ(体風素)、ピッタ(胆汁素)、カパ(粘液素)」のトリ・ドーシャ(三体液、三病素)の平衡を保つことで健康を維持して幸福になれるというものです。病因・症候・薬物に関する知識と、人生そのものについての教えが書かれており、身体と精神が病気の基体であり、同時に幸福の基体であるとされています。

チャラカ・サンヒターでは病気の治療の成功の要因として医者・薬物・看護人・患者の4つの柱が挙げら宇宙03れています。この4つがバランスを保つことで治療を成功させ、健康になれるのです。病気の原因には内因性、外因性、心理性の3つの因果があり、特に心理性の病気は財欲や権力欲などから来るものであり、治療するためには知識を持つ人に仕え、自己や家族、力などに関する知識を深めることが大切だと説かれています。薬剤については、毒物でも使い方によっては最良の薬になり、良薬でも使い方を誤ると劇薬になると教えています。医者の倫理についても述べられており、患者やその家族に対しての態度や言葉づかいなど、現代と変わらないような倫理が説かれており、今日でも学ぶべきことが多く定義づけられています。

アーユルヴェーダの基本理論

アーユルヴェーダでは、世界の万物は五大元素である空・風・火・水・地からなるとされ、
この五つの元素をそれぞれ空・風のヴァータ、火・水のピッタ、水・地のカパの3つに分けこれをドーシャと呼んでいます。
この三つに分けられたドーシャを合わせてトリドーシャと呼び、
アーユルヴェーダでは生命の全てがトリドーシャ、三つの要素を持っているとされています。
三つが正常なバランスの状態では健康を維持する重要な要素ですが、
そのバランスが崩れる事で体調が崩れたり心と体のバランスが取れなくなると言われています。
ドーシャのバランスが取れた状態は人それぞれで異なりますが、バランスの取れた状態をプラクリティと呼び、
プラクリティによって性格や体質、病気のかかりやすさなどが異なるといいます。
バランスが崩れる要因としては、心身の状態や、食生活や生活習慣、時間帯や季節などで変わる体調の変化など様々です。
崩れたバランスを取り戻すのはもちろんですが、過剰になったドーシャを静めたり、
自分本来のバランスの取れたドーシャの状態を知り、
それにあった食生活や生活習慣をする事で、
心と体の調和を図ると共に健康に暮らすというのがアーユルヴェーダの考え方です。

アーユルヴェーダの世界観と歴史

アーユルヴェーダはインドの伝統医学で、サンスクリット語のアーユス(生命、生気)とヴェーダ(知識、学問)が合わさってできた言葉です。心と身体のつながりを理解して、自分自身で心身をいやす方法を教えてくれる生命の科学で、予防医学の側面を特に大事にしています。
古代インドでは、宇宙は「創造」「維持」「破壊」を繰り返し、常に変化すると考えられています。一方で、移り変わる世界の背後には不変の存在プルシャ(純粋意識)があり、全てを内包するとしています。さらに、自然界を生み出したエネルギー「プラクリティ」についても語られ、プルシャとプラクリティが世界創造の始まりであるとしています。この世界観が、アーユルヴェーダにおける考え方の基本で、生命観となっています。
アーユルヴェーダの起源ははっきりとは分かっていませんが、仏教やキリスト教が成立する以前まで遡ると言われています。紀元前1200年のインド最古の聖典ヴェーダには病気治癒の祈願のための讃歌や呪法の記述があります。その後、体系だった医学に変わり、6世紀ごろに、それぞれ別の学派による「チャラカ・サンヒター」(内科的要素が多い)、「スシュルタ・サンヒター」(外科的要素が多い)が編纂されました。その後、2つの学派は統合され、「アシュターンガ・フリダヤ・サンヒター」が編纂されて、周辺諸国に大きな影響を与えました。