アーユルヴェーダの世界観と歴史

アーユルヴェーダはインドの伝統医学で、サンスクリット語のアーユス(生命、生気)とヴェーダ(知識、学問)が合わさってできた言葉です。心と身体のつながりを理解して、自分自身で心身をいやす方法を教えてくれる生命の科学で、予防医学の側面を特に大事にしています。
古代インドでは、宇宙は「創造」「維持」「破壊」を繰り返し、常に変化すると考えられています。一方で、移り変わる世界の背後には不変の存在プルシャ(純粋意識)があり、全てを内包するとしています。さらに、自然界を生み出したエネルギー「プラクリティ」についても語られ、プルシャとプラクリティが世界創造の始まりであるとしています。この世界観が、アーユルヴェーダにおける考え方の基本で、生命観となっています。
アーユルヴェーダの起源ははっきりとは分かっていませんが、仏教やキリスト教が成立する以前まで遡ると言われています。紀元前1200年のインド最古の聖典ヴェーダには病気治癒の祈願のための讃歌や呪法の記述があります。その後、体系だった医学に変わり、6世紀ごろに、それぞれ別の学派による「チャラカ・サンヒター」(内科的要素が多い)、「スシュルタ・サンヒター」(外科的要素が多い)が編纂されました。その後、2つの学派は統合され、「アシュターンガ・フリダヤ・サンヒター」が編纂されて、周辺諸国に大きな影響を与えました。

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